「休」の字源について

今日は、本に関することではなく、漢字のお話です。

以前、こちらのエントリーで「休」という字のことを書きました。その時からずっと気になっていたのですが、「休」の甲骨文での用例は地名を表し、金文では「賜物」という意味で使われ、後の『詩経』などで「休む」の意味が現れ、後の『説文解字』では当時の字形が人が木に寄り添っている形から「休む」という意味になっているという流れになっています。地名⇒賜物⇒休むという意味の変遷がどうも不自然なのです。

そこで調べてみました。すごく便利なサイトがあります。「国学大師」というサイトで、複数の辞書、辞典、事典を串刺し検索できるというものです。ここで「休」を検索すると、甲骨文、金文がずらっと出てくるのです。

これをずっと眺めていたんですが、金文は確かに白川博士の説の通り、人偏に「木」というよりも、人偏に「禾」のように見えます。「木」の縦棒の上部が少し左へ曲がっているものが多いのです。それに比べ、甲骨文はまっすぐですね。あと、金文は人偏の頭から背中に沿うように「禾」の部分が配置されています。物によっては「人」が「禾」を背負っているようにも見えます。

一方、甲骨文ですが、「木」の縦棒はほとんどまっすぐです。あとその縦棒から左右に伸びる枝に相当する部分の出方も、金文とは異なり、左右でズレているものがあります。そして、「人」と「木」の位置関係ですが、やや「人」の方が「木」よりも上側にあるように見えます。物によっては、人が木に吊られているようにも見えます。

甲骨文も金文も今の字体で「休」とされていますが、上記の様に見ると別の字と考えた方が良いのかも知れないと思ったりしています。別の字ならば意味が違うこともあり得る話だなと。

もちろん、上記は思いつきです。ここから一つ一つの用例を確認したり、共通部分を持つ他の甲骨文、金文等とも比較して、整合性が保たれるようにしなければいけないと思いますし、今はそこまでできないですが、何となく十把一絡げに「休」と扱っていいものだろうかと疑問に思うようになりました。

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